筆者が太陽光発電を導入する前、自分でシミュレーションを行い投資判断をしました。実際の発電データと比較すると概ね正確で、事前シミュレーションの重要性を実感しています。この記事ではシミュレーション方法を解説します。

太陽光発電の導入判断は、シミュレーションなしでは絶対にしてはいけません。設置容量・屋根の向き・地域の日照量・電気の使い方によって、発電量や経済メリットは大きく変わります。この記事を読めば、太陽光発電の発電量・電気代削減額・投資回収年数を自分で計算できるようになります。

結論として、2026年現在は5kWシステムで年間約13万円の経済メリット(売電+電気代節約)が見込め、補助金を活用すれば8〜10年で投資回収が可能です。太陽光発電の設置費用相場とあわせて確認しましょう。

太陽光発電のイメージ

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契約前に、同じ条件で3社以上を比較してください

太陽光・蓄電池は、同じ容量やメーカーでも施工会社によって総額・保証・工事内容が変わります。1社だけで決めず、比較材料を先に集めましょう。

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太陽光発電の回収シミュレーター

自宅の条件を入力すると、年間発電量・電気代削減額・売電収入・10年間の経済効果を概算できます。初期値は計算例なので、見積書や電気料金明細の数字へ変更してください。

2026年度の住宅用太陽光(10kW未満)の初期投資支援スキームは、1〜4年目24円/kWh、5〜10年目8.3円/kWhです。経済産業省の公表資料を参照しています。実際の適用条件は認定年度などで異なるため、契約前に確認してください。

この計算は概算です。発電量の経年劣化、出力制御、ローン金利、パワコン交換、税金、電気料金・売電単価の将来変動は含みません。

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太陽光発電の発電量を計算する方法

基本の計算式

太陽光発電の年間発電量は、以下の計算式で概算できます。

年間発電量(kWh)= 設置容量(kW)× 年間日射量(kWh/㎡)× システム効率(0.75〜0.85)

設置容量はパネルの公称出力の合計、年間日射量は地域と屋根の方角によって決まり、システム効率はパワコンの変換ロスや汚れ・温度上昇による低下を含んだ係数です。

地域別の年間日射量目安

地域年間日射量(kWh/㎡)5kWの年間発電量目安
北海道(札幌)約1,100約4,400kWh
東北(仙台)約1,150約4,600kWh
関東(東京)約1,200約4,800kWh
中部(名古屋)約1,300約5,200kWh
関西(大阪)約1,250約5,000kWh
九州(福岡)約1,200約4,800kWh
沖縄(那覇)約1,350約5,400kWh

日射量データはNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「日射量データベース」で、住所を入力して詳細なデータを確認できます。

屋根の方角による発電量の違い

屋根の方角南向きを100%とした発電量比率
南100%
南東・南西約95%
東・西約80〜85%
北東・北西約65〜70%
北約50〜60%(設置非推奨)

南向きが最も効率的ですが、東西の屋根でも80%以上の発電量が確保でき、十分に採算が取れます。太陽光発電のメリット・デメリットも含めて検討しましょう。

電気代削減額のシミュレーション

計算に必要な情報

  • 年間発電量:上記の計算で算出
  • 自家消費率:蓄電池なし30〜40%、蓄電池あり70〜90%
  • 電気代単価:契約プランの1kWhあたりの料金(平均30〜35円)
  • 売電価格:2026年度FIT=初期4年24円→5〜10年目8.3円

計算式

年間経済メリット =(自家消費量 × 電気代単価)+(売電量 × 売電価格)

具体例:東京・5kW・南向き・蓄電池なしの場合

項目計算金額
年間発電量5kW × 1,200 × 0.84,800kWh
自家消費量(35%)4,800 × 0.351,680kWh
電気代削減1,680 × 32円53,760円
売電量(65%)4,800 × 0.653,120kWh
売電収入(初期4年平均)3,120 × 24円74,880円
年間合計メリット(初期4年)128,640円

5年目以降は売電価格が8.3円に下がるため、年間合計メリットは約8万円に低下します。10年間のトータル経済メリットは約99万円です。

具体例:東京・5kW・南向き・蓄電池7kWhありの場合

項目計算金額
年間発電量4,800kWh
自家消費量(80%)4,800 × 0.803,840kWh
電気代削減3,840 × 32円122,880円
売電量(20%)4,800 × 0.20960kWh
売電収入(初期4年)960 × 24円23,040円
年間合計メリット(初期4年)145,920円

蓄電池があると自家消費率が35%→80%に向上し、年間メリットが約1.7万円増加します。5年目以降も電気代削減がメインのため、売電価格低下の影響を受けにくいのが大きなメリットです。蓄電池の価格相場とあわせてトータルコストを検討しましょう。

太陽光発電のコスト計算
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投資回収年数の計算方法

計算式

投資回収年数 =(初期費用 − 補助金)÷ 年間経済メリット

容量別の投資回収シミュレーション(東京・南向き・蓄電池なし)

設置容量初期費用補助金(東京都)実質負担年間メリット回収年数
3kW約75万円約36万円約39万円約7.7万円約5年
4kW約100万円約36万円約64万円約10.3万円約6年
5kW約125万円約36万円約89万円約12.9万円約7年
7kW約175万円約36万円約139万円約18万円約8年

東京都の補助金(3.6kW以下12万/kW上限36万、3.6kW超10万/kW)を活用すれば、どの容量でも5〜8年で投資回収が可能です。太陽光発電の補助金一覧でお住まいの地域の補助金も確認しましょう。

シミュレーションの精度を上げる5つのポイント

①電気料金の上昇を加味する

電気料金は年2〜3%程度の上昇が続いています。将来の電気代上昇を考慮すると、自家消費による節約効果は年々大きくなるため、実際の回収年数はシミュレーションよりも短くなる可能性が高いです。

②パネルの経年劣化を考慮する

太陽光パネルは年間0.3〜0.7%程度ずつ発電量が低下します。20年後の発電量は新品時の約86〜94%。N型パネルは劣化率が低い(年0.3〜0.4%)ため、長期的な発電量の維持に優れています。太陽光パネルのメンテナンスで劣化を最小限に抑えることも重要です。

③メンテナンス費用を含める

太陽光発電の維持費として、パワーコンディショナーの交換(15年前後で約20〜30万円)、定期点検費用(4年に1回、1〜3万円)を見込んでおきましょう。

④影の影響を正確に把握する

周辺の建物や電柱、木の影がパネルにかかると、発電量が大幅に低下します。特に冬場は太陽高度が低くなるため、影の影響が大きくなります。施工業者に現地調査を依頼し、影の影響を正確に評価してもらいましょう。

⑤複数の業者のシミュレーションを比較する

業者によってシミュレーションの前提条件が異なるため、必ず3社以上のシミュレーションを比較しましょう。太陽光発電で後悔しないためにも、楽観的すぎるシミュレーションには注意が必要です。

太陽光パネルが設置された住宅

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ここまで読んだら、実際の見積もりで差を確認

記事の相場は目安です。屋根形状、配線、足場、地域の補助金を含む実額は、同じ条件で複数社へ依頼すると判断しやすくなります。

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まとめ:シミュレーションで「見える化」してから判断しよう

太陽光発電は「なんとなく良さそう」で導入するのではなく、具体的な数字でシミュレーションしてから判断することが重要です。

  • 発電量:設置容量 × 年間日射量 × システム効率で計算
  • 経済メリット:自家消費による電気代削減 + 売電収入
  • 投資回収:(初期費用 − 補助金)÷ 年間メリットで算出
  • 2026年の目安:5kWシステムで年間約13万円のメリット、補助金活用で7〜8年回収

自分で概算を出した上で、複数の施工業者に詳細なシミュレーションを依頼し、比較検討してください。売電価格の推移や蓄電池とのセット導入も考慮に入れると、より正確な判断ができます。

用途別シミュレーション記事ガイド(目的別に選ぶ)

このページは太陽光発電・蓄電池の計算方法を学ぶハブ記事です。ここで計算式の基本をつかんだら、知りたいテーマに合わせて以下の専門記事で具体的な数字を確認してください。

計算方法はこの記事で、具体的な試算結果は目的別の上記記事で——と使い分けると、自分の家庭に最適な判断ができます。

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よくある質問(FAQ)

Q. 太陽光発電のシミュレーションは自分でもできますか?

はい、NEDO日射量データベースとパネルのスペックがあれば概算は可能です。より正確なシミュレーションは施工業者に依頼し、屋根の方角・角度・影の影響を含めて計算してもらいましょう。

Q. シミュレーションと実際の発電量はどれくらい違いますか?

一般的にシミュレーション値の±10%程度に収まります。天候や経年劣化の影響で実際の発電量が下回ることもありますが、保守的なシミュレーションであれば上振れすることも多いです。

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